統計コンサルの議事メモ

統計や機械学習の話題を中心に、思うがままに

mmm の検索結果:

Ad-Stock効果を推定しつつ回帰を回したい⑤

… Modeling(MMM)の話題です。 先日、こんな面白い論文を見つけました。 GoogleのResearcherによるMMMの論文(彼らはMedia Mix Modelingと呼んでいます)なのですが、ヒルの式を用いて広告のShape効果(Carveture効果)を推定するということをやっています。ここでShape効果・carveture効果とは、メディアの露出量に対する目的変数の反応を示す曲線を指すようで、ヒルの式とは: $$ H(x; K, S) = \frac{1}…

階層ベイズと状態空間モデルで広告効果を推定したい

… Modeling(MMM)におけるAdStock効果の推定について色々と記事を書いてきましたが、その他にも試したいと思っているモデルがいくつかあります。その一つが階層ベイズモデルと状態空間モデルを同時に取り扱うものです。 例えば「地域別の売上推移のデータ」が手元にあると考えてみましょう。地域ではなく人や商品でも構いませんが、ある要因の各水準がそれぞれ時系列データを持っている状況(いわゆるパネルデータ)で、ひとまずここでは地域とします。このようなデータはあらゆる会社で保有して…

Ad-Stock効果を推定しつつ回帰を回したい③

…れるため、少なくともMMM構築の初期では全く適していないだろう。 逆に言えば、当該領域について十分な経験を持った分析者がいるのであれば、アイディアの限りを用いて色々なモデルを試すことが出来るため大きな価値を提供することが出来るようになるだろう。最後に、この分析に限らずMCMCによるもの全般に言えることだが、やはりパラメータの分布という形で結果を見せることができるというのは大きな強みであると感じた。統計解析に馴染みのない相手であっても、「パラメータがバラつきを持ち、その範囲を分…

Ad-Stock効果を推定しつつ回帰を回したい②

…る。そのため一般的なMMMの構築においてはパルダ・モデルの方が望ましいのではないか。 一方で、パルダ・モデルは各変数のλを得ることができないため詳細な考察が必要な場合には向いておらず、また分布ラグの形もコイック型に限られてしまう。例えば広告間の効率を比較するためにλを示す必要があったり、使用期限が定められたクーポンのように幾何級数的な減衰が適当でない(期限ギリギリになると効果が上昇する)ことが想定されるような場合にはoptimによる推定の方が適当であると考えられる。したがって…

Ad-Stock効果を推定しつつ回帰を回したい

… Modeling(MMM)をやっている。その中で広告効果(いわゆるROI)を推定しているのだけれど、広告の効果というものは出稿した時点だけでなく将来に渡って影響を及ぼすため、過去の広告の累積による影響(いわゆる残存効果・Ad-Stock効果)を取り上げる必要がある。ところが、このAd-Stock効果をモデルにより推定しようとすると少し難しい。Ad-Stock効果として以下のような分布ラグ型:を仮定するのが最も単純なのだけれど、考慮するラグの次数mによってはモデルに投入する変…